AKG、Y20Uを使ってみて。

AKGのスマートフォン用廉価イヤホン、Y20Uについて、しばらく使ってみた感想。PCにつないで2日ほどメディアプレーヤでHDDにある全トラックのランダム×リピート再生を続け、エージングをしてから本格的に使用を始めた。



■筐体
スカンジナビアデザインとのことで、確かに面取りされた箱型というか、球体を切り出したと言うか、ちょっとボテッとした筐体は、可愛げがあって良い。恐らくは低コストの樹脂製であろうが、イエローの色調もよく、悪い意味での安っぽさは無い。
ただし、結構体積があるので、耳から飛び出したりしないものの、外耳のくぼみをふさぐ感じになる。 人により耳への収まりが悪いケースもあるだろう。
左右は対称なので分かりやすくてよろしい。
試しに重さを量ってみた。


Y20U:11g/MDR-XB70:18g/TH-EB900:9g
いずれもケーブル込み、イヤーチップは除く。マイク兼リモコンがあってのY20Uの重量に対して、XB70はやはりかなり重いと言ってよいだろう。金属筐体による剛性、それに影響されるであろう音質などメリットはあるのだろうが。

■イヤーチップ
付属は3サイズ。色は黄色。最大のものでも音が逃げる気がしたので、オーディオテクニカのファインフィットイヤーピース、Lサイズに交換。
本体側には、イヤーピースとの接合部に溝が2箇所あり、取り付け位置を選べるようになっているように見えるが、そのような説明は無いので、よくわからない。

■ケーブル
安物によくある、それほど細くなくちょっともっちりしたタイプ。分岐部分にAKG「Y」シリーズの特徴である「Y」字型の刻印あり。リモコン、マイクつきの機種ではあるが、分岐後のコードをまとめるコードスライダーが付いており、しかも、リモコン側はケーブルを取り外せる、すなわち、リモコン部分をまたいでさらに上でまとめることができるようになっている(が、そこまでやることは無いと思う。収納時用だろう)。個体差か、あるいはあえてなのもしれないが、リモコンの無い側のすべりはかなり渋い。
なお、この機種を選んだ理由のひとつがケーブルの短さで、カタログスペックで1mとなっている。一般的に1.2mの商品が多いと思うが、もてあますことが多く、たかだか20cmであっても短いのは好ましい。

■音量、音質
メーカーの仕様表記で能率は103dB/mW。ATH-CKB50とTH-EB900が104dB/mW、MDR-XB70が112dB/mWなので、これまで使ってきたものより音量は取り難い。特に、付属のイヤーピースだと周辺の環境音がかなり入ってきて余計に物足りなかったが、イヤーピース交換でそれなりに聴こえるようになった。
音質は、普通といえば普通。低音はそれなりだし、高音はややざらつきを感じる場面がある。しかし、スネアドラムなどで聴ける中域のタイトなアタック感はなかなかの表現だと思う。

■付属品
イヤーピースのほかは小さなポーチのみ。小さすぎて本体が収まるとは思えないが…。

■総評
廉価機種とは言えAKGであるから、音は悪いと言うほどではない。通勤、外使いで破損しても諦めのつく価格帯のものとして、割り切って使うには好適ではなかろうか。何より洒落たデザインには―耳に合えばだが―まずまずアドバンテージがあると感じる。

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