フェレンツ・フリッチャイのコダーイ作品集。

コダーイの代表作と言えばハーリ・ヤーノシュと無伴奏チェロソナタだが、この両作品すらYoutubeで流し聴くぐらいで、これまでほとんどまともに聴いてこなかった。同時代で同郷のバルトークの音楽が苦手なので、無意識に敬遠していたのかもしれない。
先日、バッハの無伴奏からのつながりで安田健一郎さんの無伴奏チェロソナタを聴いてなかなかよかったので、他の作品も聴いてみようと思い立った。
ちょうどタワレコあたりでユニバーサル系レーベルの輸入盤「ORIGINALS」シリーズが格安で売り出されていて、同郷の名指揮者であるフェレンツ・フリッチャイの録音があったので、取り寄せた。



フリッチャイと言えば手持ちはベートーヴェンの第九ぐらいだが、眼光鋭い容貌の通り、引き締まった演奏には好感を抱いている。このディスクもそうで、それほど聴き込んでいない曲だからああだこうだと言えないが、土着の楽器であるツィンバロムの扱いや面白おかしい物語の表現においてもけして砕けず引き締まった端正な演奏が貫かれる。
注意しなければならないのは、「ハーリ・ヤーノシュ」組曲以外の収録作品、すべてモノラル録音であると言うこと。フリッチャイのお国ものコダーイ録音集という位置づけであろうから、これは仕方の無いところだ。

コメント

人気の投稿