南沙織の「ともだち」とテンプテーションズの「マイ・ガール」と。

JSPORTSで月曜から金曜まで毎晩22時から放送されている「FOOT」と言う番組がある。番組中のBGMに時々おやっと思わされることがあるのだが、エンディングでしばしば南沙織の「ともだち」が流れるのだ。MCが倉敷保雄さんの時だ。
「ともだち」は、1971年ごろの曲で、南沙織の2曲目か3曲目のシングルだったように思う。デビュー曲の「17歳」もそうだが、個人的な音楽体験の中で大きな比重を占めている名曲だ。



「17歳」は「Rose Garden」と言う曲のパクリだったが、「ともだち」は、テンプテーションズの「My Girl」を下敷きにしているのではないかと、ずっと思っている。出会ったのは「My Girl」の方が随分後だが、この曲を一度で気に入った下地、嗜好性が、「ともだち」によって作られていたように思うのだ。モータウンサンド全般、あるいはその影響下にある初期のビートルズ作品を好むに至ったのも、同様だったのかも知れない。
「17歳」や、デレク&ドミノスの「いとしのレイラ」のパクリと言われていたがそれ以上にエルトン・ジョンの「罪人にあわれみを」のまんまだった―エルトン・ジョンが「レイラ」をパクったという見方があるようだ―「傷つく世代」ほどのパクリではないと思うが、雰囲気をいただいていると言うか。
これらの作曲は筒美京平で、南沙織以外にも多くの歌手に楽曲を提供し、その多くが「パクリ」を指摘されている。しかし、だからと言ってそれらの曲を否定する気にはなれないし、おかしな言い方だが、海外の最新の音楽のエッセンスを抽出して広め浸透させる役割を担い、結果的に音楽的感性の欧米化(と言うより英米化か)を果たしたのではないか。もしかすると、筒美京平の歌謡曲に日常的に触れていた世代、60年代~70年代生まれに洋楽好きが多いとか、そう言う統計が取れたりするのではないか。などと馬鹿なことを思っている。

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