ウォール・オブ・サウンドとモータウン・サウンド。

三つ子の魂百まで、と言うが、突然昔好きだった曲を聴きたくなり、Youtubeで探すことがしばしばある。
アニメを中心とするTV番組の主題歌、歌謡番組から流れるヒット曲などに混じって、ポール・アンカやニール・セダカなどの、いわゆるオールディーズを耳にし、あるいは日本のグループサウンズを聴き、その後偶々ビートルズに触れることになるのだが、そうした流れの中で結構な重みを持っているのがフィル・スペクターと、モータウン・サウンドだろう。
尤も、それらはポップ・ミュージック全般に多大な影響を与えているわけで、私個人の音楽体験にとどまらず、多くの人の音楽の嗜好性を解剖してみれば多かれ少なかれそれらの残滓が発見できるのではないかと思う。



フィル・スペクターがプロデュースしたアーティストは多岐に渡っているが、アナログ時代から代表作を集めたコンピレーションアルバムがリリースされている。ロネッツの「ビー・マイ・ベイビー」、クリスタルズの「ダ・ドゥ・ロン・ロン」、ライチャス・ブラザーズの「アンチェインド・メロディー」と「ふられた気持ち」あたりが収録されていて、満足度の高いものだった。





近頃では、3枚組みで千円と言うようなCDパッケージもあり、テディ・ベアーズやベン・E・キング作品―Young Boy Bluesのサビはなんとシンプルで素晴らしいのだろう!―まで網羅しているが、何故か(版権の問題か?)ロネッツの曲が外されていたりして残念なことになっている。ベスト盤とクリスマス・アルバムの2枚組みセットあたりが落としどころだろうか。個人的には「ビー・マイ・ベイビー」はもちろん、クリスタルズの「アップタウン」も絶対に外せないところだ。



モータウンの方はもっと大変で、あまりに膨大すぎてどこから手をつけてよいか途方にくれる。まずはホーランド-ドジャー-ホーランドのチームが手がけた楽曲で、次にアーティストのスタイルで絞り込むと、やはりスプリームスだろうか。「恋はあせらず」とか「ベイビー・ラブ」など名曲が揃うが中でも「Stop! In the Name of Love」はメロディライン、ダイアナ・ロスの声、コーラス、何をとっても素晴らしい。

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