ブーレーズとVPOのマーラー第3番。

ブーレーズの全集から、まずは、長大な交響曲第3番。2001年、ウィーンフィルとの録音。コントラルトはアンネ・ゾフィー・フォン=オッターで、合唱はウィーン少年合唱団とウィーン楽友協会女声コーラスだ。



余り好んで聴く事の無い曲で、大して語れることが無いが、まずは冒頭の金管群、力感はそこそこと感じたが音場の見通しが良いクリアな録音にはっとさせられた。以後、変わらず開けた視界の中をそれぞれのパートが確りとした統制の元に、走りすぎず出すぎたりもせず、音楽を形作っていく。興の高まりといったものは無い。丹念に楽譜を紐解いていくような指揮、演奏というのはこういうことなのだろうと思わされる。オッターの歌唱も悠々として美しく、余裕を感じさせるものだ。
大体予想していた傾向で、好き嫌いはあろうが、ひとつの方向性を突き詰めたらこうなるのだろう。他の曲がどうなっているのか楽しみだ。

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