ジェット・リーとツイ・ハークの「ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝」。

ジェット・リーとツイ・ハークが組んで3Dの大作を撮ると言う話がちょっと前にあり、2011年に「龍門飛甲」として公開されていたのをオンデマンドで、2Dでだがようやく観た。
本邦では「ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝」と言う恐ろしく子供染みたと言うか何かのゲームのタイトルのような邦題を与えられて今年の頭に公開されていたのだが、原題を知りながらこの邦題とはとても結びつかず、気付いていなかった。



往年のツイ・ハーク作品「ドラゴン・イン」の後日譚だそうだ。「ドラゴン・イン」でドニー・イェン演ずる宦官が属していた明朝の組織「東廠」と覇権争いをしている「西廠」のボスが敵役で、レオン・カーフェイが演じていた主人公をジェット・リーが、そしてマギー・チャンが演じていた、と書くとネタバレになってしまうから書かずにおくが、兎に角「ドラゴン・イン」から三年後の出来事と言う設定。
元々3D作品として撮られていたので剣や矢の演出などカメラに向かってくるようなものが多く、また、ワイヤーに加えてCGでアクションを作りまくっているから恐ろしく荒唐無稽だ。しかも、「ドラゴン・イン」、そしてそのオリジナルである「残酷ドラゴン 血闘竜門の宿 」における閉鎖空間での心理劇的な要素もあまり無く、アクションの合間の緊張感が乏しい。さらに、終盤のどんでん返しも読めてしまうものだし。
しかし、これはこれで良いのではなかろうか。武侠映画とはそれほど複雑であってはならないものであり、どちらかと言えば御伽噺として楽しむべきものなのだから。少なくとも「武侠映画的な」想像力を最新の技術で映像化するとここまでできるよ、楽しいでしょう?という思いは存分に感じ取れた。

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