矢沢永吉の「ALL TIME BEST ALBUM」を予約した。

矢沢永吉のベストアルバム、発売が5月半ばに迫り、初回限定盤を予約した。限定盤の特典はミュージッククリップを収録したDVDで、その分価格は高いのだが、どこの店でも値引きがあり、結局通常盤とほぼ同価格か少し安くして予約を受け付けている。



1975年にキャロルを解散し、ソロになってからの集大成で、CD3枚組み全41曲収録。
90年代以降の活動は追いかけていなかったので、ここ20年ほどの曲についてはよくわかっていないのだが、それ以前で言えば、個人的に収録しておいて欲しかったがされていない曲として、「ひき潮」「トラベリン・バス」あたりがある。また、「長い旅」とか「Take It Time」などは、客観的に考えて入っていそうに思えるのに入っていない。しかし、人それぞれ思いいれがあるだろうし、キャリアが長い人だから、収録曲の選定、ここまでまとめるのは大変だったろう。文句は言えない。

リアルタイムで観たキャロル(坂上二郎主演のTVドラマシリーズ「夜明けの刑事」にキャロルが出演したエピソードも初回放送時に観ている)は、小学生だった自分には、「ファンキー・モンキー・ベイビー」などから想起させられる"リーゼントでワオワオやってるちょっと怖そうな人たち"でしかなかった。後にマージービート好きでつながった友人からキャロルの音楽性について教えられ、60年代ブリティッシュビートの優れた後継者であり卓越したメロディメイカーである矢沢の偉大さを理解できたのだが、それはキャロル解散後5年以上経ってからのことだった。
その頃すでに矢沢はソロでスーパースターとなり、しかし同時にヤンキーの教祖的な祀られ方もし、ただでさえライヴよりも引きこもってレコードを聴く方が好きな自分にはヤンキーの集会のごとき矢沢のライヴは縁遠いもので、時折レンタルレコードをカセットテープにダビングして楽しむのが関の山だった。しかしそれから時代が移り、楽しみ方が変わっても、良いものは良いし、美しいものは美しいわけで、いくつかの矢沢の作品に長く聴き継がれていく価値があることは間違いない。その手がかりとして、今回のベストはよい企画だと言える。



などと考えつつ、やっぱり矢沢の最高傑作はキャロル時代の「夏の終り」、二番手が「涙のテディーボーイ」ではなかろうかと、キャロルの「ゴールデン・ヒッツ」を聴きながら思う。

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