ランス・アームストロングがドーピングを告白した。

ランス・アームストロング、1990年代末からツール・ド・フランスを7連覇したロードレーサーであるが、ドーピングの疑いがあり、結局過去の実績の大半は、昨夏に剥奪されてしまった。
結局アームストロング側は調査機関との争いを放棄して処分を受け入れつつもけして自分がクロであるとは認めずにいたのだが、どうやらそのままで済ませるわけにはいかなくなったようだ。

以下、サイクリングタイム掲載の記事(アメリカのライターによる記事の翻訳?)を引っ張りつつ。

アームストロング自身が幕引きをするのか?一貫して否定してきたドーピングを認めることで得ようとしているものとは?想像を超える泥沼から元王者は這い出ることが出来るのか?

 とあって、まずは年明け早々、告白の準備があるらしいとの報道。

ランス自身がガン撲滅にために設立したランス・アームストロング財団だが、イメージダウンを避けるためにリブストロング財団とその名を変えたが、やはり相当なダメージを受けた。そのためリブストロング財団を支える裕福なサポーター達からは、活動にも支障が出てきていることと財団のマイナスイメージを払拭するためにもランスが自ら告白することを要求しているようだ。

 とのことで、追い詰められているようだ。ぐるになっていた(資金面などで)と指摘されていたナイキは突然ランスとの契約を解除し、自分たちは潔白だとアピール。その上、

またもう一つ問題なのは長年ランスと連れ添って自転車界に君臨したヨハン・ブリュイネールが、ランス同様の永久追放を避けるために調停に持ち込んでいることだ。これにより不利な証言がさらに出る可能性も秘めている。

とのことで、いよいよ孤立無援になりつつある。しかし、ブリュイネールも悪だなあ。
続いて、ランスの告白がTVで流れるとの報が。

アームストロングが現役時代のドーピングを認める、これで一連の騒動に幕引き?それともこれはこれから自転車界の闇をあぶり出すほんの序章にすぎないのか?

オプラ・ウィンフリーと言う有名なトーク番組の司会者がいるのだが、その番組の収録で、なんと、ドーピングを認めたそうだ。現地時間の今日あたりが放映だったか。
やってない、人権侵害だ、と言った一連の反論は、予想通り全て嘘っぱちだったわけだ。何百回と言う検査をパスしてきたと主張していたが、そんなことが出来たのは、元同僚のタイラー・ハミルトンが指摘していたように、UCIが金をもらって誤魔化すのに関与していたからだろう。
そして続報。

アームストロングの告白という爆弾がもたらすものとは?UCIの関与が口にされれば自転車競技のオリンピックからの排除の可能性も!USADA(全米アンチ・ドーピング機構)もUCIの関与を示唆、追い詰められたかUCI

なんと、一連の騒動、それも、UCI自体にも相当根深い問題がある現実に対し、IOCの委員が、自転車競技を五輪から締め出すと言い出したらしい。

USADA(全米アンチ・ドーピング機構)も、UCIがアームストロングとUSポスタルからの「寄付」と称する多額の金銭を受け取っていたタイミングがドーピング疑惑の時期と重なる事を指摘し、UCIのドーピング隠蔽を指摘している。

とのことで、UCIの関与は確実視されているようだ。そもそもある競技の一選手が、その競技の統括団体に多額の寄付を続けると言うこと自体が奇妙な気がするのだが。

というあたりまで下書きをしていたら、本日、インタビューの前半が表に出たようで、早速日本語の記事も出ていた。

アームストロング・インタビュー前半:物足りない告白、サイクリング界のダヴィンチコード?しかし言葉の裏に見え隠れする真実が!「ドーピングに引っかからないことが”健康管理”だった」当時のUCIの責任も重く

こういう問題に対し、ドーピングは別にしても選手は努力し鍛錬しているので、全否定すべきではないと言うような、奇妙な擁護論が出てくることがある。しかし、違反行為を行った以上、その結果として得た栄誉は、嘘っぱちでしかない。仮に実力差があってドーピングせずとも得られたはずの勝利であったとしても、ドーピングしてから得たものである以上、正当化されるものではない。7年にも渡って(実際にはそれ以上だったようだ)、こいつらは世界を騙し続けていたわけで、それを統括管理する側まで金をもらって協力していたとなると、本当にどうしようもない。自殺者を出した大阪市立桜宮高校に対する橋本市長の暴論ではないが、UCIの職員も全員クビにして入れ替えるぐらいしないと改まらないのではなかろうか。

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