ザンデルリングのショスタコーヴィチ、第6番と第8番。

ザンデルリングとベルリン交響楽団のショスタコーヴィチ集から。
6番も、1番と同様にかっちりとまとまったオケの響きが(コンパクトに感じるが)美しい。流れるように滑らかに進んで行くので、気がつけば終わっていた。
大曲8番はどうか。冒頭の不穏な場面からして、こちらもそつなく美しい。若干位相が揺らぐ様な、うねりの様なものが感じられるのは、録音の問題だろうか。
それが収まると、他の録音と同様に、ややコンパクトだがカッチリとまとまったアンサンブルで、流れるように曲が進んで行く。中間でアクセントとなる印象的な第3楽章も、追い立てられるような切迫感は残しつつ、丁寧に、綺麗にまとまっている。
しかし、これもここまで聴いてきた録音全般に言えることだが、響きにはどこか暗さの様なものが感じられる。それは旧東側諸国に対するこちらのイメージ、刷り込みに起因するのかもしれないが、ハイティンクの全集などとは雰囲気が異なる。西側の録音に通じる純音楽的で整ったアンサンブルと、旧ソ連の系譜に連なる陰鬱さを兼ね備えていると言うか。

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