宍戸錠の「拳銃は俺のパスポート」と「シシド・完結編」。

日活アクションが好きで、CATVのJCOMに加入していた頃はチャンネルNECOを良く見ていたのだが、地デジ化以降なぜか地上波含めてJCOMのチャンネル全般にブロックノイズがひどくなり、解約してAUのひかりTVに切り替えた。しかしAUのサービスにはNECOが入っておらず、見られなくなった。最も重要な小林旭の「渡り鳥」「流れ者」シリーズは手持ちのDVDに焼いてあるのでそれほど困らないだろうと思っていたのだが、情報が入ってこなくなってしまい、今年が日活の100周年だったことを全く知らずにいた。
最近になって、100周年記念でかなりの数のDVD(ブルーレイでないのはちょっと残念だが)がリリースされていたことに気づき、その中に、宍戸錠の主演作「拳銃(コルト)は俺のパスポート」があったので、遅まきながら入手した。宍戸錠主演作としては、「早射ち野郎」、「ノサップの銃」、「大平原の男」、「メキシコ無宿」(駄作と言われているが実にその通り)、大藪春彦原作の「探偵事務所23」シリーズ2作、都筑道夫原作の「危いことなら銭になる」(かなりの傑作。メッサーシュミットの小型車が格好いい)、苦手な鈴木清順の「殺しの烙印」(途中で寝てしまった)あたりは観てきたが、この作品は、これまできちんと全編を通して観た事が無かった。
「拳銃」と書いて「コルト」と読ませるとは、「強敵」と書いて「友」と読ませるより遥かに洒落ていて、このタイトルだけでぐっと来るものがあるし、スーツ姿の錠さんも魅力的だ。



そしてもうひとつ、宍戸錠の自伝的小説である「シシド-小説・日活撮影所-」の続編「シシド・完結編」が、長いブランクを経て先月刊行されていたのも入手した。
「シシド」は2001年初頭の刊行で、出てすぐに買って読んだが、時系列的には錠さんが単独主演作を撮るようになる手前で終わっており、続きを期待させる内容になっていた。その続きがようやく読めるわけだ。
ただ、この勢いで「拳銃無頼帖」シリーズのDVDボックスセットや「危いことなら銭になる」など、他のDVDも欲しくなりそうでちょっと危険だ。特に「拳銃無頼帖」シリーズでは、第一作での「俺の面に色をつけたのは~」という錠さんの名台詞を聞くだけでも価値がある。それと、「ろくでなし稼業」もきちんと観たことが無いのでDVD化してもらいたいものだ。

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