ロジェストヴェンスキーのショスタコーヴィチ、第9番、第7番。

引き続きロジェストヴェンスキーのショスタコーヴィチ全集。
あまり時間が無いタイミングでだったので、長めの7番、8番をパスして9番を聴く。
ヴァーツラフ・ノイマンとチェコフィルハーモニーによる録音が自分にとってのベストで、それに馴染んでしまっているから、受け止め方にも影響が出ている。
まず、軽妙でちょっとおかしな冒頭から、ピッコロなど管楽器の音はそれなりに立っていて良いのだが、やはり、弦の音の温度が低いと言うか、また膨らみも無く、どうにも物足りない。緩楽章の不穏な響きは悪くないだろう。第三楽章のトランペットなんかはミロスラフ・ケイマルの余裕たっぷりの吹きっぷりと比べてしまうと引き攣ったようで耳に痛い。
と、余り良い評価が出来ないが、暴力的な音響を発揮する場面に乏しいこの曲では、聞き苦しくて困るような場面は無かった。ただ、ところどころで出てくる太鼓の音は妙に強くしばしばひしゃげていて、爆演系の面影を確りと残している。

その後、第7番へ。
第一楽章の雄大な雰囲気、ここも弦の広がり感が余り無いため、ソリッドで鋭角的というかなんと言うか、スケール感に乏しくなっているように感じられる。
ただ、第2楽章以降はそうした傾向がマイナスには働いていないように感じられ、これは結構良いのではないかと思えた。もう少し聴き込む必要がありそうだ。

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