S・J・ローザンの「天を映す早瀬」。

主人公がリディア・チンに移った、シリーズ7作目。
これまでにも登場したチャイナタウンの古老、ガオおじいさんからの依頼で、香港へ飛ぶ。彼の旧友の遺族に、お骨と翡翠を届けるのが任務。



ニュー・ヨークでの白人に囲まれたリディア、香港での東洋人に囲まれたビル、という立場の逆転した環境が面白い。しかも、広東出身の移民の娘であるリディアは香港でも言葉に不自由しないが、アメリカ生まれの彼女にとって香港はあくまで未知の世界で、むしろ、軍隊在籍時に香港にいたことのある相棒のビルの方が土地勘があったりして、もう一度立場を逆転させているあたりは、さすがローザンだ。
それにしても、前作あたりからビルはやたらとひどい怪我を負う様になってきた気がするが気のせいか。

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