S・J・ローザンの「新生の街」。

続けて読んでいる、S・J・ローザンのシリーズ、3作目は「新生の街」。主人公はリディア・チンに戻り、ビル・スミスはサポート役に廻って、チャイナタウンの住人に関わる事件を追う。



駆け出しの中国人デザイナー、ジェンナが依頼人。ショーに出す作品のスケッチが盗まれたと言う。ジェンナのビジネスパートナーであり恋人でもあるジョンは白人で、しかもそれなりの家柄の出で、この二人とリディアとビルとの対比(リディアのゲイの兄とそのパートナーという第三のカップルもいるが)、加えて、高慢ちきなジョンの母親と頑迷なリディアの母親の対比が面白い。1作目よりもリディアとビルとの関係が、と言うよりも、二人の関係の描き方が、こなれてきていると感じる。もちろん事件そのものも面白い設定だし、事件が動く、ストーリーの緩急の付け方にも素晴らしいものがある。

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