ショルティとシカゴ響のマーラー8番。

オリジナルシリーズから、ショルティのマーラー第8番。シカゴ響を引きつれ、ウィーンで録音した、昔から有名な録音だ。8番を単品で買おうと言う気にはならないのだが、これは聴いておいた方が良さそうだなと思った。



声楽やらオルガンやらが加わる曲である上に、オケとホールとの組み合わせがイレギュラーであるためか、前半はちょっと音量のバランスが悪いように感じられる場面がしばしば。しかし、冒頭からこのコンビにしては落ち着き過ぎかと思える遅めの展開に、大曲にがっぷり取り組もうと言う意思のようなものを感じた。
新しい録音ではないので鮮明さは最近のものに劣るが、だんだん温まってきたのかこっちの耳がなれて補正をかけ始めたのか、後半になると、管も弦も声もまずます伸びやかに響いてくるようだ。
いつもいつも掴みきれない曲で、この録音でもそうだったが、巨大なオケ、歌唱陣を、2番や6番のようにぐいぐいとではないが、じっくり引っ張り、密度の高い音響の伽藍を構築していく様には圧倒される。

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