ワルターとNYPのマーラー2番。

1957~58年のステレオ録音で、これも昔アナログ盤で持っていたが、偶にしか聴かなかった。何かこう、しんどいと言う印象があった。
久しぶりに聴いてみると、相変わらず、何だかしんどいと言うか、きついものがある。音が痩せて鋭いと言うか。特に金管が、ふくらみが無く痛い感じだ。テンポはどちらかと言えばじっくりと落ち着いていて、重厚な気配はあるのだが、出てくる音には厚みよりも鋭さを感じると言う、どうも相反しているような感覚のまま進んでいく。
歌唱がはじまる。アルトはモーリーン・フォレスター。ソプラノはエミリア・クンダリ。フォレスターはワルターとはつながりの深い歌い手で、お互いに深く理解しあった上での歌唱なのだろう。クンダリはデトロイト生まれのイタリア系で、オペラで活躍した人らしいが、詳しいことはわからない。
しかし、フォレスターの声、どうも強いと言うか、太いと言うかで、ちょっと好みではない。しかし、終楽章に入ってからの歌声はそれほど太く感じないのは不思議だ。そして、合唱が、妙に遠いところからぐっと不自然に音量が上がって近づいてくるようなところがあって、終始感じられる違和感は、これではないかと思うにいたった。ミキシングで操作しているのか、妙に、音量が小さくなったり大きくなったり、不自然な感じがあるのだ。
クレンペラーやショルティの録音で、2番に対する苦手意識はなくなったのだが、この録音はやはりしんどい。その、違和感のせいなのかどうかはわからないが。

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