コンドラシンのショスタコーヴィチ3番、6番。

コンドラシンのショスタコーヴィチ全集、久々に全曲聴き直してきたが、残りは2曲となった。



3番は、単一楽章で合唱が入る、2番とほぼ同じ構造の曲。「メーデー」という題が与えられていて、この点でも、体制を賛美する2番と色合いが近い。しかし、メーデーと言う労働者に身近なテーマを備えたためか、前衛的な部分が抑えられ、多少は聴きやすい音楽に仕上がっている。

6番は、何度も何度も聴いているのだが、これと言った印象が残らない。それはけしてコンドラシンの所為ではなく、他のディスクも聞きながらの話だ。たまに聴くと、印象的な場面はあれこれあるので、何故なのか、よく判らない。
第一楽章は冒頭から美しいようで暗鬱な展開。ハイティンクあたりより、すいすいと進む。第二楽章で賑やかになってきて、終楽章は軽妙さ、ひょうきんさまで加わって賑々しく終わるのだが、全般にテンポを余り落とさず、打楽器をビシビシ決め、硬質な演奏となっている。それ自体は、非常に良いのではないかと感じた。しかし、残念なことに低音域は歪んでいて、特に太鼓の音はぐしゃぐしゃで聴くに堪えない。

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