マゼールのリヒャルト・シュトラウス。

マゼールとバイエルン放送響との一連のリヒャルト・シュトラウス作品群から、12月20日の朝は「ツァラトゥストラかく語りき」を。
昔々、オーディオ趣味からクラシックを聴く様になったばかりの頃、バーンスタインのショスタコーヴィチの5番などとともに、最新のデジタル録音レコードとして、メータ指揮のこの曲が発売されていた。1980年か81年か。確か同じ頃にこの曲の冒頭部分を使ったあの高名な「2001年宇宙の旅」のリバイバル公開を観に行っていた事もあって、ショスタコーヴィチではなくこちらを選び、しかし当時の感性では冒頭部分ほどのドラマティックな展開がその後無い構成は退屈で、愛聴には至らなかった。
今は、モチーフの再現など全体を通して面白みを感じることが出来るようにはなったが、それでもタコさんやマーラーにどっぷり浸かった身には、ちょっと物足りない。
帰りは宴会の後で少し酔った状態で「アルプス交響曲」。ウインドマシーンという変な道具で風の音を再現したりするという妙な曲だが(そんなことを言うとマーラーの6番のハンマーも大差ないのかもしれないが)、さらにこの録音では雷鳴をテープかなにかで再生している。効果としては良いのだろうがやりすぎな気もする。

12月21日の朝は「家庭交響曲」。邦題のせいかもしれないがどうも意味不明というか何がしたかったのだろうと思ってしまう曲だ。しかしながら曲そのものは派手でメリハリが効いており、マゼールらしいと言うか聴かせどころをしっかり押し出してくる演奏も面白い。表題などつけずに純音楽として聴いた方がよいのではないかと思える。
帰りは「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」。
翌22日の朝は「バラの騎士」組曲、帰りは「マクベス」。残るは「死と変容」だけになったので、家で聴く。どれもこれも物語を追って行くような曲で、見せ場と言うか聴かせどころをしっかりと押さえ、場面の転換、進行がダイナミックに演出されている点では良いのだと思う。録音も一連の曲と同様で文句が無い。しかし、どうも取り止めが無くて強く頭に残るものが無い。尤もこれは指揮や演奏ではなく曲そのものの問題だ。

これで聴き終えたのは以下。残り12枚。
Disc6:1812年など戦争もののうち、「ウェリントンの勝利」以外。
Disc7:ベルリオーズ「幻想交響曲」
Disc8:ドビュッシー管弦楽曲集
Disc9:グローフェ「グランドキャニオン」他
Disc10:ホルスト「惑星」は持っているのでおまけの「ボレロ」のみ。
Disc12:ラヴェル管弦楽曲集
Disc13:レスピーギのローマ三部作
Disc14:サンサーンス交響曲第3番他
Disc19-22:リヒャルト・シュトラウス作品集(バイエルン)
Disc23:リヒャルト・シュトラウス「英雄の生涯」(クリーブランド)
Disc24-25:ストラヴィンスキー作品集
Disc26-28:チャイコフスキー交響曲4/5/6番+おまけ

コメント

人気の投稿