マーラーの6番のアンダンテ。

最近、特に理由はないのだが、マーラーの交響曲第6番、アンダンテ楽章の美しさにはまっている。ショルティとシカゴ響の録音など、他の楽章が硬質で緊張感が高いだけに、アンダンテの優しい美しさが際立つ。



アンダンテ楽章、と書いたのは、この楽章が第2楽章として演奏されるケースと、第3楽章として演奏されるケースがあるからで、うかつに書けないからだ。
詳しいことはWikipediaに書いてあるが、まあ、順番が定まっていないと。で、最近の研究では第2楽章に置かれることが多いと。
では手持ちの録音はどうなっているだろう。それほど数は無いし、まして最近のものは全く無いのだが。
ミトロプーロス指揮NYP(1955):第2楽章
バルビローリ指揮フィルハーモニア(1967):第2楽章
クーベリック指揮バイエルン(全集、1969):第3楽章
ショルティ指揮シカゴ響(1970):第3楽章
ノイマン指揮チェコフィル(全集、1979):第3楽章
レヴィ指揮アトランタ響(1998):第3楽章
Wikipediaに
1963年に出版された国際マーラー協会による「全集版」を校訂したエルヴィン・ラッツは、1907年1月4日のウィーン初演において、マーラーがプログラムの楽章順を変更してスケルツォ-アンダンテの順で演奏したとの報告を採用し、これをマーラーの最終意思としていた。これ以降、スケルツォ-アンダンテの順が「定説」化され、この順による演奏が一般的となった
とあるように、1963年以前は第2楽章に置かれていたようだが、バルビローリは独自の解釈、こだわりがあったのだろう。また、
しかし、2003年に国際マーラー協会は、従来とは逆にアンダンテ-スケルツォの楽章順がマーラーの「最終決定」であると発表した
とのことなので、最近の録音では第2楽章になっているのだろう。しかし、第1楽章と似た音形で緊張感が漂うスケルツォは、第2楽章のほうが良いのではないか。終楽章に向けても、アンダンテからのほうが転換の妙が映える気がする。個人的には第3楽章であって欲しい。

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