ゾンビーズの「オデッセイ&オラクル」。

ゾンビーズ、ホラー映画ではない。1960年代のイギリスのロックバンドの名前。サウンド面では非常にキャッチーだがちょっとメランコリックなメロディとオルガンが特徴。「She's Not There」、「二人のシーズン」あたりが代表曲で、日本限定だが「好きさ好きさ好きさ」がいわゆる"グループサウンズ"のカーナビーツにカヴァーされヒットした。



今回買ったアルバムは「Odyssey & Oracle」で、バンド末期と言うか、発表され、その中からシングルカットされた「二人のシーズン」がヒットチャートを駆け上っていたときにはすでにバンドが解散していたと言ういわくのある作品だ。
今手に入るCDとしてはいくつかのバリエーションがある。Repertoireレーベルだけでも3種類あり、これはオリジナルアルバムのステレオ版にボーナストラック16曲を加えた1枚組みで、収録曲数から見れば恐らく内容は一番充実しているだろう。他には、オリジナルアルバムのモノラル版+ステレオ版+未発表曲集の2枚組み、オリジナルアルバムのモノラル版+ステレオ版+ボーナス6曲の2枚組みがあるが、なぜこんなバリエーションを用意しているのかちょっとわけがわからない。
それはともかく1曲目から非常に練れたメロディラインで、あらためてこのバンドの素晴らしさを再確認させられた。初期の曲を集めた方のアルバムも入手せねばならん。

ゾンビーズは、アナログ時代にはLPを持っていたが、結婚してアナログ全て処分してCDに移行してから買い戻していなかったバンドのひとつ。他ではジェリー&ザ・ペースメーカーズとか、ビリー・J・クレイマー&ザ・ダコタスとかもそうだ。ローリング・ストーンズに至っては、アナログではたいていのアルバムを揃えていたにもかかわらず、CDは1枚も買っていない。
実際にこの十数年、ストーンズはそんなに必要とは思っていなかったわけだが、近頃UK版の「AFTERMATH」と「Beggars Banquet」ぐらいはもう一度持っておくべきかなと思いはじめた。年齢とともに音楽の好みは変化していると感じるが、特定のメロディラインやコード進行に震えてしまったりする、その勘所は全く変わっていなかったりもするし、一周回って元に戻ったりしているようにも思えるし、で、こんなことだと欲しいものが際限なくなりすぎて困る。

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