小林旭の無国籍映画に関するメモ(2)。

ギターを持った渡り鳥(1959.10.11)


舞台:北海道函館
滝伸次の素性・目的:神戸の元刑事。誤って暴力団員を射殺し退職に追い込まれ、以後各地を放浪しているらしい。腕っ節を見込まれて、下記のボスに雇われる。
錠の役どころ:神戸の暴力団の一員。麻薬取引のために函館へ。かつて弟分を射殺した刑事を探している。
ルリ子の役どころ:現地を仕切る悪の黒幕の娘。
悪の黒幕:現地の犯罪組織のボス(金子信雄)。
黒幕の目的: 地上げをしアミューズメントセンターを建設する。
寸評:
渡り鳥シリーズ第1作。神戸市警の刑事という「滝伸次」の素性が説明されている唯一の作品。ヤクの取引を追って函館に来た元同僚と顔を合わせる場面もある。しかし、以後この設定が生かされることはない。
ルリ子は悪の黒幕の娘で、以後、黒幕の縁者か、黒幕に攻撃されている側の縁者かどちらかの立場で登場する。
錠は悪人であり、旭とは敵対するが、最終的には敵対関係を解く。しかし、以後の作品のように共闘するところまでは行かない。
3人の関係は、元刑事とヤクザと地元の悪玉の娘であり、舞台は函館で旅情はあふれるものの比較的都会であり、無国籍アクションとしてはまだまだだ。一方でドラマとしては以後の作品群より余程良くできているとも感じる。

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