夏の終りの通勤の友。

本のほうは、相変わらずドン・ウィンズロウを読み返している。
ニールものの4作目、「ウォータースライドをのぼれ」に登場した探偵、ウォルター・ウィザーズを主人公にしたスパイもの。といっても、今時のアメリカのドラマによくあるような「スピンオフ」ではないそうだ。1958年のニューヨークを舞台に作品を書こうと思い、そこに登場させる主人公をどうしようかと考えて、ウィザーズを少し設定を変えて使うことにしたらしい。



80年代のニューヨークなら訪れたことがあるので、多少は情景が想像できるが、その時接することの無かったナイトクラブやバーやジャズの世界、夜の世界が大半を占めているので、ちょっと御伽噺めいた雰囲気も感じる。粋で洒落た、しかしどろどろと思惑が渦巻く世界を、運動不足を感じながらも颯爽と歩くウィザーズはなんとも恰好いい。

そんな本を読みつつ、ジャズに走るのではなく、フレンチ・ポップスを聴いたりしている。



歌謡曲からビートルズ、ストーンズ、それらの源流となるアメリカンポップス、R&B、ドゥー・ワップなどへと興味を広げてきた中で、ヨーロッパのポップ・ミュージックは欠落が多いので、新鮮に楽しめる。

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