マリナーのラフマニノフ、交響曲第2番。

長くHDD録画をDVD-RWに焼いたもので鑑賞してきたり、第3楽章だけYoutubeで聴いたりしてきたラフマニノフの2番、2番といっても交響曲のほうだが、なんだか疲れているのか第3楽章を持ち出して癒されたくなり、初めてCDを買うことにした。
で、店頭で見繕ってなぜかサー・ネヴィル・マリナーの録音を選んだ。



マリナーの録音だと、PHILIPSのバッハとかDeccaのヴォーン・ウィリアムズとか持っていなくはないという程度。しかもこの録音は手兵アカデミー管とではなくシュトゥットガルト放送響とのもので、変り種と言える。加えてヴァシル・ステファノフさんという知らない指揮者とブルガリアの放送オケによる交響曲第3番、「鐘」も付いている。まあそんなちょっと変わったところが、何となく面白そうだったのだ。あるいは、これまで聴いてきた録画が保守本流的なオーマンディ指揮フィラデルフィア管のものであったので、変化球が欲しかったのだと、こじつけられなくも無い。
さて、2番だが、録音は悪くないが弦がちょっと混濁する感じで分離はいまひとつ。しかし、テンポ良く切れ味良く進んで行くので音楽には集中させられる。第二楽章の勇壮な感じなどうまいはまり具合だ。そして第三楽章、徹底的に繰り返される美しい旋律が、非常に美しく、しかし甘すぎず満ち溢れ心地よい。その流れで終楽章も盛り上がって終わる。端正、と言うべきだろうか、満足度の高い演奏だ。この3楽章と同じように緩やかで叙情的なヴォカリーズも、同様に端正で心地よい。
交響曲第3番は、まともに聴いたことの無い曲であれこれ語れないが、上下左右だけでなく奥行きを感じさせる録音はなかなかに良く、演奏も小気味良い切れがあってこちらもなかなか良かった。鐘も同様。

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