リボル・ペシェクのマーラー、交響曲選集。

タワレコがポイント3倍だったので買ってしまった。



1、2、5、4番の順で聴いてみた。
まず1番、音場が円形に広がる。チェコフィルと同じ響きのまろやかなドヴォルザーク・ホールだからか、弦など楽器群ごとに溶け合ってはいるのだが、基本的には現代的、明晰な録音で、各パートが右から左から現れなかなか良い。低音がとろけ気味ではっきりしないのもホールの特性だろうか。演奏は丁寧な感じで、至極オーソドックス。録音の賜物だろうか、インバルに似た分析的な感じが漂う。クーベリックよりはノイマンに近い。
2番も基本的には同じ傾向。歌唱がしっかりしていて、後半の充実度が高い。
5番も同様。加えて、トランペットやホルンの響きには、ケイマル、ティルシャルがいたノイマン時代のチェコフィルの力強さに近いものがある。
4番はこのセットの中でも特に良いのではないだろうか。終楽章、ソプラノの佐藤美枝子さんの歌声も、力感がありながら野太くならず心地よい。
総じて、あからさまな指揮者らしさ、オケらしさというのが無い、至極まじめで、大袈裟や過剰な感情移入の無い、朴訥と言える演奏だ。もう少し聴き込むと、何か見えてくるだろうか。

コメント

人気の投稿