ロイヤルフィルのSACDベートーヴェン全集、続。

1,2,5,6,9番を聴いて、残るは3,4,7,8番。
まず4番。3番と5番の間に挟まれた佳作。短いけれど第一楽章の序盤など非常に躍動感があり印象的な曲。そしてその躍動感を生み出している要因のひとつがやたら連打されるティンパニでは無かろうかと思う。ここまで聴いてきた録音と同様、打楽器がしっかり捉えられていて、それが効いているのかな、とあらためて思った。
8番もやや小ぢんまりした曲だがこれもまとまりよく心地よく聴ける。終楽章の6連符の連続、生き生きとしたノリがたまらない。
そしてヘルビヒ指揮の3番、これは世評がなかなか高いのだが、それに違わない。流麗な第一楽章を経て第二楽章は厳粛、三楽章から終楽章は一続きで、この終楽章が特に素晴らしい。何より金管の響きが豊かで力強く、雄大なスケール感をもたらしており、それがまた克明に録音されて生々しい。
7番については昔はあまり重視していなかったが、数年前に「のだめカンタービレ」のアニメ版をながら見していたら一部分だけ聴こえてきて、気になったのでワルターの全集を引っ張り出して通して聴いてみたもののいまいちで、サヴァリッシュの全集で聴き直してようやく面白みに気がついた。これも金管の響きが見事。ダイナミックレンジが広いのか、かなり吹き鳴らす。
10番ほかの小品は、まあ、こういうのもあるのか、という感じ。

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