クラシック向きのイヤホンとは?

先般GRIXXのイヤホンを購入して、まあ、音としては十分なのだが、如何せんコードが絡みやすくてよろしくない。癖もつきやすいので装着してコードをたらすと途端にくるくるっと絡まったりするし、油断すると絡まって出来た輪っかの部分がカバンやらに引っかかったりして困る。
それと、SACDのベートーヴェン全集を聴いて、打楽器をはじめとする低音の強さがもうちょっと欲しいなと言う気にもなってきて、低音を売りにしている機種などを試聴してみたりしている。
ムーティ指揮フィラデルフィア管のショスタコーヴィチ交響曲第5番、終楽章冒頭で太鼓と金管の音を中心に、キャロルの「ゴールデンヒット」から「夏の終わり」でエレキベースの音を中心にチェックしてみた。
どうも低音が強いとロック、ポップス向きと言われるようだが、じゃあクラシックは繊細で高音重視でよいのだろうか。ラヴェルのピアノ独奏曲とタコさんやマーラーの交響曲とかを一緒に「クラシック」とまとめることに意味があるのか、などと思いつつ。

AUDIO TECHNICA
ATH-CKS70
低音が出ていると言うより曇ってモコモコ。あまりに変なので試聴機の個体の問題かと思い2箇所で試聴してみたが同様。話にならない。
ATH-CKS90
70の上位機種で、モコモコ感は改善されているがそれでも曇った感じが晴れない。
どちらもコードは太めで扱いやすそうだがコードスライダーが無く、Y字の分岐後が長めなのでだらんとして始末に困るかもしれない。

SONY
MDR-XB41EX
締まった低音が出ているものの、ソースにもよると思うがGRIXXとそれほど大きな差は無いようで、敢えて買う意味が見つけ難い。ただし音は曇ったり籠ったりはしておらず良い印象。低音を売りにしているが、「低音がそれなりに強めで、でも低音以外もちゃんとしている万能イヤホン」、という感じではないかと思う。これもコードは太めで腰があって良さそうだが、やはりコードスライダーが無いのが不便そうで残念。

TDK
TH-EB900
標準のコンプライイヤーチップを付けた状態ではくぐもった感じ。低音は豊富だが、もやっとしている。手持ちのファインフィットイヤーチップに付け替えると、低音の量は多いまま締まりが出た。XB41EXよりは締まりは無いが量は多く、CKSの2機種ほど籠ってだらしなくはならない。布コードはしなやかで癖が付き難そうで質感良く、タッチノイズが多いと言うレビューを良く見かけるもののコードスライダーを上げて頬に密着させれば解消できそう。

で、気がつけばTDKがDAPに刺さっている。付属のシリコンイヤーチップでも、低域をちょっと抑制しつつ曇りが晴れて結構いい感じの音になることがわかったが、やはりGRIXXと同様、ファインフィットLサイズが良い。低音が良く出て、締まりも良くなる。Mサイズだと密着度が足りないのか、低音がすかすかで、逆に中高域が張り出してくるのが面白い。しかしまあ、Lで低音重視だ。後は、エージングを経てどうなるか。

ついでに比較的安価なBA型も試聴してみたが、今の自分にはダイナミック型の音の方が合うような気がした。
ZEROAUDIO
ZH-BX500
上位機種のほう。鮮明な音だが、優しいと言うか繊細と言うか、今求めている音ではない。
ZH-BX300
下位機種のほう。分解能は高いように思うのだが、エコーがかかる感じでぼんやりする。金属製のハウジングによる影響かと思いつつ上位機種ではそんなことは無かったのでよく判らない。

コメント

人気の投稿