ブロンフマンのプロコフィエフ。

プロコフィエフの作品と言うと、ずいぶん前からプレヴィン指揮の交響曲、1番と5番にスキタイ組曲「アラとロリー」まで含んだCDを持っていて、1番は好もしいのだがなぜか代表曲の5番は肌に合わず、それほど掘り下げずに来た。しかし、TVで交響曲第7番を視聴したりするとなかなか素晴らしいし、これまた代表曲の「ロメオとジュリエット」、これはスクロヴァチェフスキ指揮の組曲盤をもっているのだが、確かに名曲だ。一方、ヴァイオリン協奏曲2曲に関してはまあまあという感想で、どうも自分の中での評価が安定しない。
これについては、ロシアを去って西側をうろついて日本にも来たりして結局ソヴィエトに帰った流転の人生で、作風も時代ごとに変わって行った人であるから、時期により合う合わないがあるのだろうと、勝手に解釈している。
それで、しばらく前からもうちょっと聴きこみたいと思っていたものの何となく後回しになっていたのだが、ようやく、ピアノ協奏曲集を入手した。

イェフィム・ブロンフマンのピアノに、メータ指揮イスラエルフィルのバック。ブロンフマンの演奏を聴くのは初めてだが、指揮者とオケは愛聴盤であるズッカーマンのチャイコンと同じだ。

いつものようにMP3を作り、電車の中、まずはオマケの「ヘブライの主題による序曲」から。
劈頭からピアノの音が鮮やかだが、室内楽編成にしては分離が良すぎるというか、ややもすると各パートがばらばらに聴こえてくる感じ。しかしまあ、土の匂いや情感を帯びた主題と現代音楽的な組み立てとがない交ぜになった面白い作品だ。続けてのピアノ協奏曲第一番は、若い日の作品らしくピアノの音まで瑞々しい。しばらくは聴き続けることになりそうだ。

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