今年のツールは面白かった。

標題の通りで、ここ数年に比べ、白熱した展開だった。最終日の一日前、タイムトライアルの結果が出るまで、予断を許さなかった。コンタドールの優勝は予想通りではあったけれど、あれほど苦労するとは予想外だった。
何故そうなったのか、それは、アンディ・シュレックが強くなったことに尽きる。
ランス・アームストロングが連覇していた頃、平坦ステージのスプリント勝負や山岳でステージ狙いのアタックは見ものではあったけれど、結局のところ総合争いはそんなに面白いものではなかった。対抗馬として優勝経験のあるヤン・ウルリッヒがいたが、本気で勝とうと思っているとは思えない仕上がりであり、走りであり、ライバルと呼ぶのはおかしいのではないかと思えた。
コンタドールはこれで三度目の総合優勝だが、最初の年は、ミカエル・ラスムッセンに山でちぎられながら、ラスムッセンが(レース前に)問題を起こしてレースを追われたおかげで得たようなものだった。まだ、半信半疑だった。二度目は昨年で、引退撤回したアームストロングとチームメイトたちとのいざこざを乗り越えて勝った。これは驚くべきことで、チーム内にトラブルを抱え十分なアシストもなく勝ってしまうようでは、もう誰もコンタドールを止められないだろうと思えた。
よって、今年も楽勝だと思っていたら、アンディが最後まで肉薄した。タイムトライアルを改善できれば、次は逆転もありうるだろうと誰もが考えるほどにだ。
いやあ、面白かった。

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