EMIマーラー全集を聴き終えて。

テンシュテットの8番を最後に、バルビローリの9番を除いて、これで全巻ひと通り聴き終えた。
自分にとってマーラーの作品は
1)最も愛すべき曲:9番
2)かなり好きな曲:5番、大地の歌
3)まあまあ好きな曲:1番、6番、7番、10番アダージョ
4)たまに聴きたくなる曲:4番、各種歌曲等
5)苦手な曲:2番、3番、8番
という感じで分類できる。3)以下は、今のところそれほど積極的に同曲異演を入手しようと言う気が無いので、こういう形で未聴の録音を入手し聴くことができたのは良い経験だった。もちろん、当初の目的であった、様々な歌曲やピアノ四重奏曲など個別に集めるのが面倒なものをまとめて聴くことができたのも何よりだった。
最大の収穫はクレンペラーの大地の歌で、長く愛されているものにはそれだけの理由があるという当たり前の真理を改めて痛感させられた。10番はこれまでアダージョのみしか聴いたことが無く補筆された演奏は初めてだったので、これもなかなか面白く聴けた。また、バルビローリの6番は珍品と言ったら失礼だがこういう演奏もあるのかと目を見張らせてくれたし、テンシュテットは、自分にはドロドロしすぎているが、こういうマーラー解釈が人気があるのはわかるなあと思えた。
マーラーは多作ではないし、時代を追って解釈の幅が広がったり、CDになって人気が上がり録音が増えたりした経緯もあって、こうした企画にはまり易い、商品化し易い作曲家だったのだろうが、それにしてもなかなか楽しい企画であり商品であった。

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