バーンスタインのショスタコーヴィチ5番。

久しぶりに聴いてみた。
3楽章までは、いい、いいよ、これ、と思える。
しかし、4楽章冒頭のテンポが、どうにも無理だ。耐えられない。
間違って早送りにしてしまった古い映画のようで、コミカルにすら感じてしまう。
1980年、春に私は高校生になり、冬にはジョン・レノンが射殺された。確かその年だったと思う。今はもう無いFM雑誌の広告で、ショスタコーヴィチ交響曲第5番「革命」、ジャケットの絵そのままに、強烈なインパクトで「買え!」と訴えかけてきたが、他にも買いたいものがあって買わずに過ぎた。
「革命」という呼び名は根拠のないものとしてあまり使われなくなったが、この録音の評価は今も変わらず高い。もしあの時買っていれば、このテンポが自分にとっての基準になっていたのだろう。不思議なものだ。

フィルアップのチェロ協奏曲第1番はオーマンディ指揮フィラデルフィア管、ソロはヨーヨー・マ。この曲はマクシム指揮ハインリヒ・シフの録音で親しんでいるのだが、マの演奏はシフよりも飄々として切れ味鋭く、面白い。サポートに徹しているとはいえオーマンディ&フィラデルフィアの確固たる実力も感じられる。こっちのおかげで損をした気にはならないのが救いか。

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