古典派あれこれ。

ベートーヴェンのピアノソナタ全集を聴き終えた。Web上のレビューにあったとおり、打鍵はしっかりとして、ペダルを多用しない小気味よい演奏と硬質な音作りとが相俟って、クリアで透徹な録音だった。時としピアノというよりチェンバロのように聴こえたりも。
月光や悲愴はともかくほとんどの番号が初めてであったけれど、中でも32番が良かった。交響曲も9番がベスト、ヴァイオリンソナタでは2番も好きだが10番も好ましく(クロイツェルよりもはるかに、だ)、どうもベートーヴェンの楽曲においては、各ジャンルの最後の作品と相性が良いのだろうか?

Beethoven: Piano Sonatas (Complete) [Germany]

カラヤンのモーツァルトもなかなか良かったが、後期交響曲集はEMIらしい1枚布越しに聴いているような曇り具合が、カラヤン&ベルリンフィルらしさを削いでいる様な気がする。
一方で、ムターのレコード・デビュー盤であったヴァイオリン協奏曲第3番・第5番は、カラヤンの秘蔵っ子にして天才少女であったムターの堂々たる演奏に、オケもそっとサポートというよりはがっぷり四つで、スケール感のある録音だった。

モーツァルト:後期6大交響曲集
Mozart: Violin Concertos Nos. 3 & 5

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