インバルの大地の歌。

大地の歌は、20数年前にワルター指揮のLPレコードで聴いたのが最初だった。
CDになってサー・コリン・デイヴィス指揮のものでしばらくしのぎ、今年、ノイマン指揮チェコフィルのライヴ盤が出たので買い足した。
そして今、これで満足できるかなと思っているのが、インバル指揮フランクフルト放送響の録音だ。



ワルターのは忘却の彼方、サー・コリンのものは、特に終曲を延々と引きずりすぎて重いし、歌唱の二人もパワフルすぎるような気がする。ノイマンのライヴは快速で硬質、くどさが無くて良い反面、油断すると一気呵成に終わってしまう。
そしてインバルの録音は、落ち着いたテンポだが重過ぎない。ペーター・シュライアーは余裕を持っているのか、張り艶はあるが張り上げすぎない歌唱、ヤルド・ヴァン・ネスもしなやかで、ともに良い。録音は、オケが少し強すぎるかもしれないが、おかげでマーラーらしいオーケストレーション、他の交響曲に出てくる各楽器のフレーズなどがはっきり聴こえてきてにやりとできる。

コメント

人気の投稿