大阪ミナミの麺事情。

うどんの地である大阪では、なかなかラーメンの名店に出会えることが少なかった。特に、巨大ターミナルである梅田と比べ、ミナミでは一段と選択肢が乏しかったように思う(歓楽街だけに夜だけ営業の評判店はあったが)。それがここへきて、近年なかなかの店が増えてきている。
さらに、つけ麺を売り物にする店の増加が目立ち、便乗してどこもかしこもつけ麺を用意する様になったのはちょっと笑える。

そんな中でのローテーション。

一条流がんこラーメン十八代目:うまいのだがあまりにもしょっぱい。それでも飲み干すけど。部下に言わせると「一口目はすばらしいが、しょっぱすぎて最後までは飲めない」とのこと。食べている途中でも出汁を足してしょっぱさを薄めてもらえるので、遠慮なく頼むべきだろう。あとは、しばしば店主と店員さんとの間の緊張感が客にまで伝わってきてちょっとしんどいのが玉に瑕。

煮干しラーメン玉五郎・五代目:ミナミでははずれと言ってもいい位置の黒門市場にしかなかったが、高島屋の向かい、空港バス乗り場の近くにもこの五代目が出来て便利になった。関東の(醤油とんこつだろうか)典型的なつけ麺の味に、過剰なまでに魚介系のうまみを加えた感じ。つけ麺はそのバランスがちょうど良いが、ラーメンになると煮干しの味ばかりが強調される。

大阪大勝軒日本橋店:東京池袋の有名店の系統。大阪では扇町にしかなかったが、支店を増やしてミナミにもやってきた。東京の店のことは分からないが、一般的な大阪のものよりは甘みしょっぱさ、酸っぱさ、すべてにおいて濃い目、麺も太めで、パンチがある。それでも東京の味を知る人からすれば薄すぎるらしい。

つけ麺・球児:ベーシックメニューである「元祖」つけ麺はややあっさりしすぎて物足りないが、「こってり」「味噌」はなかなかよい(それでも玉五郎や大勝軒よりは薄味でパンチ力は弱い)。あぶったチャーシューもよいし、全粒粉の麺はすばらしい。2.5玉まで麺を増量しても値段が変わらないのも嬉しい。
ラーメンはコチュジャン入りの1種類しかなく、コチュジャンとかキムチが嫌いな私は頼めない。冬に向けてつけ麺の「こってり」のラーメン版を作ってもらえないだろうか。

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