パーテルノストロのブルックナー、途中経過。

通勤の往復などでずんずんと聴き進み、1~4番まで聴き終えた。あちこちのレビューで指摘されている通り、最大の特徴は残響の豊かな教会でのライブ録音であることだろう。なにしろよく響く。3連、2連の音形を繰り返すことの多い1、2番あたりでは、その繰り返しと残響が混ざり合って催眠的というか、恍惚感を催すような効果が感じられる。敬虔な信仰者であったブルックナーの曲と教会との見事な化学反応なのだろうか。
好みに合ったのはとりわけ1番で、冒頭の雰囲気はマーラーの6番に通じるものがあるが、あっちほどド演歌調というかいかにも悲劇的でございますといったフレーズのくどさ、野暮ったさが無く、実はかなり洗練された才能の持ち主だったのだろうかと驚いた。

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