今週末からツール・ド・フランス。

いよいよツールが始まる。個人的にはジロ・ディターリアの方が好きだったりするものの、楽しみであることには変わりない。
どうもまだメンバーが決まらないチームがあるようだが、優勝予想とか期待とか勝手にすると、

・ジロとツールの同年制覇がかかるメンショフ(ラボバンク)
・ランスをアシストに従えたコンタドール(アスタナ)
・ジロでは気を吐いたサストレ(サーヴェロ)
・ここに絞って来たカデル・エヴァンス(ロット)
・シュレック兄弟(サクソバンク)

このあたりで争われるだろうが、如何せん、サストレもエヴァンスもチームのアシスト力が足りないだろう。メンショフも山で頼りになるのはガラテぐらいで、アシストの枚数が足りない気がする。シュレック兄弟のサクソバンクも現体制では初めてのツールで、未知数。となると、本当にランスがアシストに徹するのならば、クレーデン、ライプハイマーといった他チームでエースになれるほどのアシスト陣を擁するアスタナ、コンタドールの圧勝になりかねない。

ああ、なんだか書いていてつまらなくなってきた。ランスは憎憎しいほど強かったが、登りでアタックする時の猛禽のような顔には、神々しさが漂っていた。ラスムッセンはダーティではあったのだろうが、酷薄な表情で悪魔に魂を売ったかの如く登って行く姿には、無言の圧力が滲み出ていた。
しかしコンタドールは、山を駆け上がる姿にオーラがないというか、飄々としすぎて、何も、胸に迫るものがない。ゴールでピストル撃つ真似をするのもかっこ悪いというか、垢抜けないし。
同じようにカヴェンディッシュのスプリントも、情念のようなものが滲み出て来なくてつまらない。本人は怒るかもしれないが、さらっとやってのけているように見えてしまうのだ。ボーネンは大嫌いだがあの全身が沸騰したかのような迫力は目を見張るものがあるし、マキュアンやペタッキのスプリントは、いつだって筋繊維の一本一本が雄叫びを上げているように燃えていた。
コンタもカヴも、なんというか、顔が、表情があっさりしているのだろうか。現代的でクールな雰囲気というか、何か、物足りない。

どうせクールでいくなら、メンショフの自我を抑制した走りの方が、旧ソ連の名残が感じられてドラマティックだ。メンショフ応援するか。ついでにアスタナに内紛が起こりますように。あと、素晴らしい新城幸也君に幸多からんことを。

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