ノイマンの大地の歌。

ノイマンとチェコフィルのマーラー全集は、70年代後半から80年代前半にかけてのものがあり、チェコ「Supraphon」レーベルと日本コロムビアから発売されている。日本コロムビアのセットには、歌曲がカップリングされているが、大地の歌は入っていない。Supraphonのセットにはまったくオマケはなく、もちろん大地の歌は入っていない。そしてノイマン指揮の大地の歌は、現在このライブ盤しか流通していないらしい。1971年、プラハの春音楽祭での演奏だ。

マーラー 大地の歌
指揮:ヴァーツラフ・ノイマン
オケ:チェコフィル
歌唱:ヴィエラ・ソウクポヴァー(コントラアルト)、
 ヴィレム・プジビル(テノール)
品番:Radioservis CR0438-2
*Amazonに扱いなし。タワー店頭で購入。HMVで購入可能。

『大地の歌』 ノイマン&チェコ・フィル、ソウクポヴァー、プジビル

大地の歌はアナログ時代にワルター指揮のものを聴き、CDではサー・コリン・デイヴィス指揮のものを持っているが、このノイマン盤の特徴は、まず速いことだ。全曲で1時間以内に収まっており、サー・コリン盤より約10分短い。それが顕著なのは冒頭で、少し焦り気味に思えるほどの入りから、テノールも忙しげに歌いだす。とはいえ、曲が進むにつれこちらが慣れてくるのか、違和感はなくなってくる。
もうひとつの特徴としては、いつもの芸術家の家・ドヴォルザークホールではなく、音楽祭会場のスメタナホールであるためか、また、ライブ録音のせいもあってか、いつものこのコンビのまろやかさが乏しい。
とはいえ、どちらかといえばくどい曲なので、個人的にはこのぐらいの硬質でスピーディな演奏は歓迎だ。だが、それなら本当は他の曲を聴くべきなのかもしれない。

ちなみにサー・コリン盤は、とにかく終楽章を引っ張る。引っ張る。これでもかと引っ張る。ちょっとしんどい。たぶんサー・コリンの老眼鏡がずり落ちていると思う。

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