ジロ最終日。

2周続けて山手のコースを、へろへろになりながら走る。TVで見る選手たちどころか、他のアマチュアライダーの皆さんとも比べ物にならぬ鈍脚ぶりだ。
それはともかくジロはいよいよ今夜、最終ステージを迎える。14.4kmの平坦な個人タイムトライアル。ほとんど差がつかない条件設定で、劇的な逆転を演出できるはずが無いし、タイムトライアルなので集団ゴールでスプリンターが最後に一花咲かせることもできない。なぜ最終日にこんなステージを組んだのだろう。
総合リーダーはメンショフで、ディルーカが20秒差の2位。3位のペッリゾッティは分単位の差がついていて、よほどの事故でもない限り、逆転は不可能だろう。ディルーカの20秒と言うのも、このコースではひっくり返せそうに無い。まして、タイムトライアルならメンショフのほうが上だろう。

メンショフはブエルタ・ア・エスパーニャで2度総合優勝を遂げている。そのうち一度は大差の2位から優勝者のドーピング発覚による繰上げだが、グラン・ツールの総合優勝を争える選手であることに間違いは無い。派手さは無いが、黙々と仕事をする渋い実力者だ。しかし、地元イタリアの競合がひしめくジロで、しかも山岳でのアシスト陣の力がそれほどでもないチームにあって、優勝できるとは思っていなかった。
決め手となったのは第12ステージの個人タイムトライアル。ディルーカに1分54秒の差をつけて総合順位を逆転、あとはタイム差がつかないようにコツコツと走り抜いてきた。
あとは、ただただ無事に今日を走りぬくだけだ。

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