非ロシアなショスタコーヴィチあれこれ。

前回エントリーのノイマン指揮チェコ・フィルによるショスタコーヴィチのディスクには、第7番も収められていて、これもなかなか良かった。ショスタコーヴィチ関連のサイトでは、このコンビの9番は高評価だが、7番はそうでもないので、どんなものだろうと思っていたのだが、自分としては大変好ましい演奏だった。
代表的な作品でありつつ、長大な駄作とも呼ばれる作品で、私自身も、第一楽章でおなかいっぱい、最後まで聴き通せることが少ない曲。しかし、この演奏は違った。ホールの音響特性によるのか、オケ自体もそうなのか、まろみを感じる音で、戦争をモチーフにしていることを必要以上に強調せず丁寧に繰り広げられる演奏。特に、弦が中心になっていく第3楽章以降、荘厳な中に安堵さえ感じる第4楽章のフィナーレに至り、こんなに美しい曲だったのかと驚いた。

ノイマン/20世紀の名曲を振る

それと一緒に入手したカラヤン指揮ベルリン・フィルの10番、いわゆる旧録音の方だが、これもすばらしい。ベルリン・フィルの技量の高さが存分に味わえる。特に第2楽章のスピード感は圧倒的だ。66年の録音にしては、リマスタリングが良いのか、さしたる瑕も無し。カラヤンはほとんど持っていないのだが、別に毛嫌いしているわけではなく、ただ、あまりにもナルッぽいと言うか、そういうところが苦手に感じるものの、やはり、このコンビはいい仕事をするものだなあと感心する。

ショスタコーヴィチ 交響曲第10番/ストラヴィンスキー 交響曲ハ調
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
オケ:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
品番:DG UCCG5140

ショスタコーヴィチ:交響曲第10番

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