クスリ。

昨日は春レースの一方の雄、フランドル一周(ツール・ド・フランドル)だった。ベルギー北部の石畳を含む路面の悪い道、幾つもの坂を越えて行く、晴れていれば埃っぽく、雨が降れば泥まみれ。坂の入り口で渋滞を起こしたり、登りで止まって再始動できずに自転車かつぎはじめたり優雅さのかけらもない凄惨なレースだ。

優勝候補筆頭は私の大嫌いなトム・ボーネンだったが、レース前にライバル選手であり過去の同僚であるフィリッポ・ポッツァートのことを皮肉っぽく批判したらしく、ポッツァートが自分の勝ちを捨ててボーネン潰しに出て、結局、ボーネンは敗退。しかし、ボーネンのチームメイトが勝ったのでボーネンの野郎はレース後自慢げに笑っていたことだろうと思うとちょっとむかつく。

さてこのボーネンであるが、去年、レース以外の場面でコカイン陽性になっている。レースでドーピングが発覚した選手たちは少なくとも2年間謹慎になっていたりするのに、麻薬陽性になった野郎がのうのうと走っている自転車競技の世界と言うのはなんと不思議なところだろう。
むしろ、関係者は、飲み物に混入されたのだとかなんだとか必死でかばっているし、ひょっとすると「EPOやCERA(いずれも代表的なドーピング薬物)でなくてコカインでよかった!」なんて思っているのではないかとさえ感じられる。
去年のツール・ド・フランスのように、若い選手が大きく飛躍を遂げたと思ったら、後からドーピングでしたってのも恐ろしくがっかりだし悲しいが、麻薬やってもOKなんだとするとそっちの方が余程ダーティーで着いて行けない気がするのだが。日本とヨーロッパではそのあたりの感覚が違うのだろうか。

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